ブルガリアのフィリップ・クテフ国立フォーク・アンサンブルで20年以上にわたって主席ソリストを務めるネリ・アンドレエヴァ(Neli Andreeva)の代表曲「マルカ・モマ(Malka Moma)」。
「小さな少女(Little Girl)」という意味のこの曲は、伝承曲かと思ったらネリ自身がブルガリアン・フォーク風に作詞した歌でした。作曲はネリと、この映像で指揮を担当しているゲオルギ・ゲノフ(Georgi Genov)です。
7年前の映像(Official Video by Georgi Genov)ですが、今でも新鮮です。
小さな少女は神に願いをかける。
神よ鳩の目を与えて、隼の翼を与えて。
白いドナウ川を飛び越え、
私に合う男の子を見つけられるように。主は小さな少女を聞き入れ、
鳩の目を与え、隼の翼を与えた。
彼女は彼女自身で、
彼女に合う少年を見つけた。訳:Alagöz隊長
歌詞はこちら → Malka Moma - Wikipedia (ブルガリア語、英語)
また、次の映像は昨年(2021年7月)のもので、AMERICAN FOLKLIFE CENTER提供の映像です。約41分と長いですが、解説、さまざまなブルガリアンヴォイスの歌に加えて、ネリ自身による歌の説明(字幕付き)、数年前にネリが立ち上げたヌーシャ・クワイア(Nusha choir)の紹介や、二人の娘との共演などもあります。最後に、38分43秒あたりからマルカ・モマが流れこのビデオを閉じます。透き通るようなネリの歌声は今も健在のようです。
ブルガリアン・ヴォイスは、人数が多かったり不協和音があったり、言葉も、いつ終わるのかも、また他の曲との違いもわかりにくくて、いい曲だなとは思いつつもなかなかハマれないことがあるのではないかと思います。
そんなときは日本のアイドル・グループと同様、推しの子を作るのが一番。推しが出ているクワイアだけでも聞いていると、隣の子と結構違うんだなとか意外と表情で演技もしてるんだなとか、歌の細かい特徴が見えてくるようになります。初心者向けの私のおすすめ方法です。
ネリはもう推しというよりは指導者の側ですが、まだまだ現役ですのでネリを追っかけてみるのも、ブルガリアン・ヴォイスを知るにはとても良いと思います。
Discography Info.: None